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和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス.NollのTopos of triadでは5度圏Z12上の
アフィン変換が成すmonoidを考察してきた.
特にtriad CEGについてはある程度の数理音楽的考察ができたとはいえ,
協和的和音本来の"周波数比が単純な組になっていること"という観点からは
いささか肯きかねる部分が見え隠れする.
つまりNollの仕事はピタゴラス音律による音階 ― 一次元的音階の枠組みでの
考察だったという理解の仕方があるだろう.
そうなると次は多次元的音階での考察,例えば5倍音limitedな音律,つまり純正律を元にした
音の配置空間上でのアフィン変換が成すmonoidを考察するのは十分ありだろう.
もっとも純正律による音階構成法そのままでは直積Z12=Z4×Z3にそぐわない.
長三度軸と短三度軸での分解で見る方が数学的には正しい.
これはつまりEuler以降考察されてきたTonnetzに他ならないのだが.
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とにかくこの二次元トーラス上のアフィン変換を考察しよう,
そういう提案と若干の計算を行ってみたといったところ.
さて,次回までに何か出るかな?