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和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス.行き詰まり感たっぷりだけど数理音楽を度外視したなら
数学的にはやることがたっぷりある.やるかどうかは本人次第だけど.

結局Tone Perspective(TP)はHugo Riemann Theoryに代表されるtransformation theoryとの
親和性の高いZ12上の変換を考えたいから,程度に思うのが良さそうだ.
で,なぜか知らないけど注目しているtriadをminimal stabilizeするTPの成すsub monoidを考え,
そのtriadから見たZ12の各音の「色合い」を
cosieveによる真理値で分類するトポスとして捉えよう,ということのようだ.
とはいえ,真理値の集まりであるsubobject classifierが
考えているmonoidの生成元のとり方に依存してしまっており,
これを不自然と捉えるか,そこに数理音楽らしい解釈が入り込む余地があると捉えるか,
議論が分かれるところに思う.
多分本当は面白いところに差し掛かっている.それに本人は気付いてるかなぁ...

それと「要するに」と掴み取るのに最適だったな,↓の本.
さすが,Lawvere渾身の作品.

Conceptual Mathematics: A First Introduction to Categories

Conceptual Mathematics: A First Introduction to Categories

スポーツ科学,錯視の数理,キューブパズル(4年ゼミ)

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一人目,スポーツ科学.というかバットの話題ばかり.
そろそろ決着をつけたい,スイートスポットと最大速度の場所の関係.
今日あらためて整理してみたら,これらにはもともと関係があるわけではなく,
「撃心=最大速度となるように設計しなさい」という問題なんだと分かった.
さてこの先なんだけど,どう進む?バッティングの話で突き進む,
あるいは当初目的のランニングに関する研究に入る?
ちょっと悩みどころだね.

スポーツバイオメカニクス20講

スポーツバイオメカニクス20講

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二人目,錯視の数理.
まだまだ何ら数学になっていないのだけど数理モデルを作る為にも実験せねば,
ってことで前回振っておいたら,何やらモーターで動く車を買ってきた.
いや,ベンハムのコマの為なんだけど,別に車にしなくたってええやん.
今日もずっとコマを回してどういうモデルだったら回転方向に依存した
色の反転が起こるのだろうと議論.でも視覚神経のこともっと見ておかないとね.

視覚の心理物理学 POD版 (最新応用物理学シリーズ3)

視覚の心理物理学 POD版 (最新応用物理学シリーズ3)

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三人目,キューブパズル.そろそろスキューブ片付けようぜ.
今日はなぜ3面体の向き付け量が(Z3)4ではなく(Z3)3なのか,もう一度落ち着いて考えてみた.
そして分かったのは群全体では不変量は無いけれど,部分群なら不変量が在ることだった.
ちょっと進んだ.まだ詰めねばならない問題が残っているけど.

群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

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スポーツ科学(4年ゼミ)

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スポーツ科学.なんとなんと前回やったのが5/18.4ヶ月以上経ってしまった.
で,相変わらず打撃のスイートスポットの話.
勿論,問題としては考える価値があって,
スイートスポット=最も遠くまで飛ばせる場所?
を知りたいわけだ.もうそろそろ,決着つけようよ.

スポーツバイオメカニクス20講

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スポーツ動作の科学―バイオメカニクスで読み解く

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和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス.再びNollの論文へ,頑張って進めることに.
モノイドΤ=A({0,1,4})の作用 μ[m,n]:Τ×Z12→Z12 のsubactionで台集合がminimalであるもの,
要するにμ[m,n]の極小力学系が潰れずに3点からなるような組(m,n)を探す話で,
さらっと

m3n8-n8n3=5m+2n0 の指数 5m+2n∈{1,11,5,7,2,10} が必要十分条件だ,

なんてものが出てくる.これを理解するのにものすごく時間を費やした.
(というか一般にこれは何が起こっていることを表すのだろう.
何か面白いことが起こっている.ちょっと論文ネタになりそうな...)

気づけばゼミ開始から3時間.疲れた.

錯視の数理,戦争の数理(4年ゼミ)

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およそ2月ぶりぐらいの錯視の数理.
あれこれ考えてみたけれど,やっぱり形になりそうなのはベンハムの独楽.
ここに主観色が現れる理由の決着は学術的についてはいない.
けれどいくつかの視神経の反応についての仮説によって,それなりのモデルが作れそうだ.
三原色に反応する各視神経の感覚時間,感覚残像時間の違い,
短い刺激ほど反応時間が遅れることを元にした仮説,
極簡単な原理だけから説明できると面白いのだが.
例えばベンハムの場合,順回転と逆回転で見える主観色が綺麗に反対になるのは
やはり何らかの原理が働いているからだ.
とりあえずモデルを作るにはまだ錯視経験が足りないってことで,
あれこれ実際に作って観察してみることにした.

サイエンスの香り―生活の中の数理

サイエンスの香り―生活の中の数理

色の科学―その心理と生理と物理 (色彩科学選書)

色の科学―その心理と生理と物理 (色彩科学選書)

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二人目,戦争の数理.一週はぐらかされたけど.
残存兵数をランダム木の時間で色分けした頂点の数として捉えようとして粘ってきたが,
なかなか入り口に立たないので,一度原点,つまりランチェスター則の出処に戻る.
「その時間での損害は相手側の攻撃人数に比例する」というもっともらしい仮定から
ランチェスターの二次法則はでてくるのだが,
この「もっともらしい」部分をより精密に考えたいわけだ.
ミクロレベルでの簡単なやりとりから導けないものかと.
別に複雑ネットワークとして捉えなければならないものでもない.
しかしむしろ,こうして「戦争が生成する木」がどんな特徴を持った木になるのか,
たとえば次数分布の特徴は?といったことが気になってくる.
いや,気になるのは僕が,だんだけどね.

ランダム グラフ ダイナミクス―確率論からみた複雑ネットワーク

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キューブパズル(4年ゼミ)

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キューブパズル.
デカミンクスを解析する前段階として,
それと同じように大円で可動するスキューブの群構造を調べている.
納得するまでとても時間がかかったけど,今回は半直積構造を実際に確認した.
ルービックキューブと違い,向きについての不変量が無いとのこと.
だけど向きを表す(Z/3Z)4が(Z/3Z)3に縮んでしまうのはどんな理由で?
う~ん,となったところで本日おしまい.

それにしても,色んなキューブパズルがあるものですなぁ...
↓ゼミ生のコレクション(一部).
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群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

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和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス.
写真見て分かるように今回珍しく進まず.方向性に迷っているためだ.
もう一度素朴にNollの論文に戻ってTone Perspectiveを考える理由を検証した.
diatonicのtriadにTone Perspectiveを作用させてみる.
これらはNeo Riemann theoryのPLR groupの作用を曲がりなりにも再現しているとはいえ,
定数倍の役割がやはり分からない.
そもそも相手にしているのがZ/12Zだから,たまたまmod12で起こることを見ているのか,
一般的なことを見ているのか,判断できない.
これは数理音楽を始めた頃から常に付いてまわる問題だ.
あれこれ道具は見てきたものの,肝心のそれが適用される対象をずっと見失っている.
さて,この先どう進んでいこうか.

キューブパズル(4年ゼミ)

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キューブパズル.ずっとデカミンクスの解析をやっている.
そのヒントになりそうなのが構想的にほぼ同一と思われるスキューブの分析を
テキストがやっていたのでそれを読んできたようだ.
ただ,補足的についていた解説なので色々証明が飛ばしてある.
それらギャップを埋めるための実際の操作を
スキューブを動かして見つけてきてもらうことに.
どうもデカミンクスはスキューブの1面体を2面体に膨らませたような構造に見える.
もちろんその分情報が増えるからややこしくなるけど,
スキューブの解析が大いに参考になるはずだ.
さて,そろそろ卒論の記述にも気を向け始めねば.
しばらくは表現・表示に苦労しそうだ.

群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

戦争の数理(4年ゼミ)

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戦争の数理.もう4ヶ月近く休止中だった.
で,何やってたかすっかり忘れたので本日はリハビリ.
基本となるグラフの構成を見なおした.
見なおしたら少しスッキリした定義になったかな.
あぁ,でもここからランチェスター則とその中間的な結果を導きたいのだけど,
今のところ何の展望も持っていない.間に合うかな?

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和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス.
Tone Perspective を分かろうと読み始めたNollの論文だが,どうにもこうにも読みにくい.
進み辛い最大の原因は,それが音楽分析にどう関わってくるのかがちっとも見えないことだ.
いや,関わりを見たくて読み始めたのだが.
Neo Riemann theoryで立ち現れる群論的あるいは代数的な構造を
基本要素としてTone Perspectiveに取り替えて議論しているようにも見えなくもないが,
出てくるコードの集まりが今のところ音楽的に意味が見えない.
ってことで,しばし停滞.
Nollに拘らず,関係文献を読み漁ってもらうことにした.

キューブパズル(4年ゼミ)

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キューブパズル.こちらは副免実習前からの休止なので3ヶ月ぶりだ.
とりあえずやっていたことを思い出すところから.
(もちろん,こちらのリハビリのため.)
デカミンクスに作用する群の特徴付けを行っていたのだった.
そしてルービックキューブでの分析を真似て不変量がこんな感じ,
というところで終わっていたらしい.
で改めて見直すと,要するに位数3の生成元4つからなる群で,
うまい不変量を探して生成元の関係式をみつけたい,というところ.

後半では「パズルを作る」という視点で
球面を大円で分割してできるパズルはどの程度あるか?
そしてそれにはどんな群が作用するか?
といった問題を考えたいね,という話をした.
このまま着実に進めていけば面白いものが書けそうかな.

デカミンクス

デカミンクス

群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

群論の味わい ?置換群で解き明かすルービックキューブと15パズル?

和音のトポス(4年ゼミ)

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和音のトポス,教採休み後の2回目.
前回より再びNollの論文をさかのぼって読む.
Tone perspectiveのなすモノイドとその上の作用達を考えて,
それらの軌道をあれこれ調べる作業.

終わってから暫し今後の方針について考える.
Tone perspectiveの不満はそれが「響き」を考慮していないように見えること.
倍音関係を考えず音番号を定数倍することに意味があるのか?
和音を捉える話なので本来音楽が持っている時間方向の分析はどうするのか?
当初の目的だった,「和音の色彩」の分類がこれでできるのだろうか?

と,お互い不安を抱きながら進めている次第.

和音のトポス(4年ゼミ)

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ようやく再開,和音のトポス.
かなり時間が空いてしまったのでしばらくはリハビリ期間.
先行きが全く不透明になってきたので,一度出発に戻ろうと.
読んでいたNollの論文ではTone perspectiveが全ての素材になっていた.
それらのモノイド構造を追っかけているうちにトポスまでいった.
でも,なぜそもそもtone perspectiveから始まるのだろう?その心は何か?
というわけで,先ほどの論文より先行するNollの論文を読むことに.
さらっと9月中にTone perspectiveで行われようとしたことをつかめると良いが...

そういえば,ようやくLawvereが書いたCategory theoryの本を入手.
トポスの直感的理解につながるかなぁ...

Conceptual Mathematics: A First Introduction to Categories

Conceptual Mathematics: A First Introduction to Categories

シュートの数理(4年ゼミ)

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また何だかんだあって二週ぶり.
シュートがマグヌス力で曲がっている場合でのキーパーの最適行動について.
前回最適の指標として採用しているキャッチポイントまでの
ボールとキーパーの到達時間比の計算を続ける.
とりあえずBASICでグラフを書いてみたところ最小点が一つあるようで,
ではその点の4次方程式解と,たとえばシュートが直線だった場合の
最適行動である垂直移動の場合と比べ,時間的に前なのか後なのかを
比べてみようという課題を出した.さて,どうなるかな?

しかしちょっと視点が狭まってきたので,
問題をもう少し大きく見たくなってきたのは否めない.
まだ,3次元的にコースが捩れる場合は考えていないわけだが,
そもそもどんな回転をすると捩れるのだろうか?

シュートの数理(4年ゼミ)

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何だかんだと行事が重なってしばらくやれなかったシュートの数理.
シュートが回転によって一定の力を受けながら進行すると曲がるわけだが,
曲がる場合,キーパーはどう動くのが良いだろうか,を追っている.
当初最短距離を探すつもりだったが,直線シュートの場合と比較することを考えれば,
ボールとキーパーがキャッチポイントまでにかかる時間の比を考えるべきだと戻る.
差し当たり,コースの2次近似で分析してみることにした.
すると時間比についての等式まで得られたので,
この先をグラフを描画しながら検討してもらうことに.