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ライツアウトの数理,野球の統計学,制御工学(4年ゼミ)


一人目,ライツアウトの数理.
フィボナッチ多項式由来の \nu_{2s}(t) の単根性の証明のつづき.
とりあえず,\nu_{a-1}\mid\nu_{ab-1},\nu_{a-1}^2\not\mid\nu_{ab-1} といった関係式を導きたく,
\nu_{ab-1}=\nu_{a-1}(\nu_{a-1}X_{a,b}+1) となる多項式X_{a,b}\in\mathbb{F}_2[t]があることを示した.
正確には奇数a,bに対し,漸化式
X_{a,b+2}=t\nu_{a-1}(\nu_{a-1}X_{a,b}+1)+X_{a,b-2},\ X_{a,1}=0
で定まるものと言いたかったが,なぜかX_{a,-1}=0が出てこないので,ここを詰めてきてもらう.
とにかくこれで,\nu_{a-1}\nu_{ab-1}の1回だけ現れる因子になることが分かる.
(だから\mu_a=\nu_{a-1}とでもしておけば,n\mid m\Rightarrow \mu_n\mid\mu_m と書けてキレイだったのに.)

さて,以前示したのは  \nu_{2^n-2}(t)\nu_{2^n}(t)=t^{2^n-1}+1 だった.そして t^{2^n-1}+1 は単根だけからなる.
ところで任意の奇数 a はもちろん 2 と互いに素なので,Eulerのtotient関数\varphi(a) によって,
 2^{\varphi(a)}\equiv1\pmod{a} が成り立つ.つまり,a2^{\varphi(a)}-1 の約数である.
そうすると,\nu_{a-1}\nu_{2^{\varphi(a)}-2} の因子であり,したがって \nu_{2^{\varphi(a)}-2}\nu_{2^{\varphi(a)}}=t^{2^{\varphi(a)}-1}+1 の因子である.
こうして,\nu_{a-1} は単根しか持たないことがようやく証明できた.
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二人目,DEAによる野球選手の評価.
もう,数学部分はこれ以上やらないこととして,あとはモデルの構築と計算.
まずは引用論文を参考に行うのと,なにか一つでもオリジナルなモデルでの考察が欲しい.


三人目,倒立振子の制御工学に向けて.
状態方程式からその解法まで.とここまできて,肝心の入力の制御方法に立ち入っていないことに気付く.
ということで,次は最適レギュレーターについて.
それとできればpythonによるシミュレーションまで行き着きたいが,できるかな.